オンライン英会話で気になること
オンライン英会話をはじめようと思ったときに、最も気になるのは次の3要素だと思います。
- 料金
- 授業のスケジュール
- 講師の質
駅前留学のような通学型の英会話教室だと、月額数万~数十万円かかるところ、オンライン英会話だとおよそ月額5,000~6,000円ほどで受けることができます。
またスケジュール面でいうと、英会話教室だと一応授業スケジュールのすり合わせがあるものの、急な用事ができたときのリスケが難しかったり、仕事が夜中まで続くとなると、そもそも通うことが難しいといったこともあります。
オンライン英会話であれば、深夜1時くらいまで運営しているところが多いのでよほど深夜にならなければ受けることができます。
特に日本人がオンライン英会話でレッスンを受けるのは、仕事終わりである場合が多いため、19時~23時がレッスンのピークを迎えます。フィリピンではこの時間帯は18~22時なので、日本人と同じように仕事や大学の授業から帰ってきてレッスンの準備を始めるので、レッスンが埋まって講師が足りないということもほぼほぼありません。
リスケの面でも、ギリギリのキャンセルでなければ当日キャンセルできるところもあります。
こういった利便性が高いオンライン英会話ですが、最も気になるのは講師の質・クオリティ。
英会話を上達させるのが最終的な目的であるので、利便性だけに目を向けるだけでなく、外国人講師の質を見極めるのも重要なポイントになります。
フィリピン人はなぜ英語を話せる人が多い?
ほとんどのオンライン英会話サービスでは、現地のフィリピン人スタッフを講師として採用しています。
フィリピン人はアメリカの植民地時代を過ごした影響で、早い段階から英語教育に力を入れてきたため、幼少期から英語に触れる機会が多くありました。
ちなみにフィリピンの英語人口は世界第3位。
そもそもの言語としては、タガログ語やセブアノ語というフィリピン特有の言語はあるものの、そのフィリピンで使われている言語は細かく分けると150以上に分かれます。そういった言語の多さも英語が公用語・第2言語として定着しやすかった背景といえるかもしれません。
そのような背景もあり、現在ではビジネスでフィリピンにコミュニケーションセンターを置いている外資系企業も多数ありますし、ビジネス英語もスキルにおいては世界的にも評価されています。
その根拠となるのは、ビジネス英語指数(BEI)※。GlobalEnglish社が算出したこの指数によるとフィリピンは世界で最も英語力が高いという結果が出ており、さらにTOEFLのスコアにおいてもアジア圏で最も高いスコアを叩き出しているのがフィリピンです。
https://www.prf.jcu.cz/data/files/20/96/97/29782016.worldwidereport.docx.pdf
※ビジネス英語指数とは…
ビジネス英語指数とは、世界各国の労働者を対象に、職場で使用する英語能力を1~10までの10段階で評価したもの。
ちなみにイギリスは4位でオーストラリアは5位ということからも、いかにフィリピン人がビジネス英語に長けているかがわかると思います。
フィリピン人の英語はどのくらいのレベル?なまりはある?
気になるなまり
もちろん、すべてのフィリピン人が英語を話せるわけではないのですが、オンライン英会話サービスをフィリピンで展開する日本企業から採用される講師は、ほとんどが4年制大学を出ているか在学中で、英語レベルも高いものを持っていると評価された人材です。
アメリカ人やオーストラリア人、イギリス人といった英語を話すイメージからちょっと外れたフィリピン人の英語には、発音や訛り、その他”クセ”があるのでは…?と不安を覚える方も多いかと思いますが、先程紹介させていただいた通り、世界的にもビジネス英語に関するコミュニケーションは評価されています。
多少の訛りは感じるかもしれませんが、フィリピン人講師のオンライン英会話の受講者からは、そんなにクセを感じなかった、むしろキレイな発音で丁寧でわかりやすい、といった声を多く耳にします。
あえて気になるのは子音のFとP。
例えば ”farm” という英語が「ファーム」ではなく「パーム」っぽく聞こえたりすることがありますが、フィリピン人自身もそのようななまりがあるということを自覚しているため、講師によりますが、ちゃんと正しく「ファーム」と言ってくれる講師がほとんど。
そういった意味でも過剰になまりを気にする必要はないといえるでしょう。
講師の採用条件
また先ほども挙げたとおり、オンライン英会話におけるフィリピン人講師は採用条件として「4年制大学の卒業または4年制大学に在学中」という条件が設けられていることが多いです。
平たくいうと大卒のインテリです。
ちなみにフィリピンの進学率は30%ほど(日本は約50%)ですから、かなり厳選された少数精鋭で構成されていることがわかります。
なぜオンライン英会話の講師はフィリピン人が多い?
物価水準と英語力
そんなフィリピン人講師が行うオンライン英会話ですが、確かに英語が堪能なのはここまでの内容で理解できると思いますが、どうしてこうもフィリピン人が多いのかという点に疑問を持つ方も多いと思います。
その答えはフィリピンの物価水準にあります。
フィリピン人講師がオンライン英会話1レッスン20分~30分でもらえる金額は、日本円で100~150円程度と言われています。
かなり安い給料で働いてる…と思われるかもしれませんが、フィリピンの物価は日本に比べてかなり低く、東京の最低賃金が1時間1,000円ほどなのに対して、フィリピンでは1時間135円とその差は歴然。
ですのでオンライン英会話のレッスンでもらえる金額が、たとえ20分~30分で150~200円程度だとしても、物価水準を鑑みれば現地ではそれほど安い給料とはいえません。
他にも英語を得意とし、物価水準が日本よりも低い国として、インドやスリランカ、パキスタンなどの国が挙げられますが、その中でもフィリピン人が講師として選ばれる理由としては、先ほども挙げさせていただいたとおり、フィリピン人はなまりが少なく、ビジネスコミュニケーションが世界的にも評価されるほど英語スキルを持っているためです。
講師のコミュニケーション能力と第二言語
他にもフィリピン人講師が選ばれる理由として、フィリピン人特有のコミュニケーション能力が挙げられるでしょう。
講師となるフィリピン人は、明るく陽気な人が多く、レッスンの面でも決して高圧的にはならず優しくサポートしてくれる先生の割合が高く、シャイな日本人でも温かい雰囲気でオンライン英会話レッスンに入ることができます。
また、フィリピン人は日本と同じくちゃんとした母国語があって、第二言語として英語を学んできたこともあって、もともとネイティブスピーカーとして育ってきた人にはわからない苦労も理解しています。
ただただ人件費や物価水準が安いからという理由だけではなく、こういったフィリピン人のコミュニケーション能力と文化的な背景を持っているという点も、これから英語を学ぼうという日本人にとっては、大きなメリットといえるでしょう。
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